4月は年度の始まりとして、新しい生活の始まる時期ですね。新たに就職をする人もいれば、職場の人事異動があり、転勤になることもあります。転職も年度の変わり目で4月から新しい会社に入社する方も多いでしょう。こうした生活の切り替わりは体に知らず知らずのうちにストレスを与え、不調の切っ掛けを作ってしまうことがあります。
特に気をつけなければいけないのが、食生活の変化です。単身赴任になると、慣れない環境で食生活も今までとかわるため、栄養が乱れてしまう可能性もあります。40代を超えてくると、このような変化によって健康維持が難しくなり、さまざまな病気の原因になることが考えられます。
仕事のストレスがきっかけで中性脂肪を溜めこんでしまったり、食事に関する不摂生に繋がってしまう人は少なくありません。春先に多くのしかかるストレスと戦いながら、健康管理をしていくためにどうすればいいのかについてまとめています。
目次
仕事で忙しくなるとストレスで体調を崩しやすい
転勤や転職を伴う生活環境の変化は、経験をした人は分かると思いますが、予想しているより影響が大きいことに気づかされるでしょう。
新しい人間関係に早く慣れる必要がありますし、同時に仕事は進んでいくので待ってはくれません。これだけでも膨大な時間やストレスがかかります。
転居を伴う転勤であれば、知らない土地での生活に慣れることも必要になってきくるでしょう。普段から料理が好きで自炊をしている方や、家族と一緒に転勤先に転居するのであれば、それほど食生活に影響がないことが考えられますが、単身で外食が多くなる場合には注意が必要です。
外食が多くなると、好きなものを選ぶことが多いので、栄養が偏りがちになる傾向があります。20代、30代くらいまでは、多少の不摂生があっても体力があるので乗り越えられる傾向にあります。
しかし40代にもさしかかってくると、生活習慣病のリスクも上がってきたり、栄養が偏ったりして体調を崩してしまう可能性があります。今まで蓄積されてきたものが、環境の変化で生きに吹き出してしまうのです。
環境の変化と忙しさで体調がすぐれないときは食生活の見直しから始めると賢明といえます。
食事の際に少し気を付けるだけで健康を意識できる
できれば若いうちから健康に気をつけて、さらに年齢を重ねたときに生活習慣病で大変な思いをしたくないのが本音。万病の元ともいわれる生活習慣病は、早めに予防するという意識をもつことが、将来に向けて健康な生活を送るためには必要といえるでしょう。それでも、忙しいためになかなか生活習慣病の予防を考えた生活を意識するのは難しいのが現実です。
まず、普段の食生活でできることから見直しを始めてみることが大切です。
- 締めで炭水化物を無理して食べるのはやめる
- ゆっくり一口30回を目安に良く噛む
- 糖分と油分は胃がもたれない程度に
ストレスがたまると食べて発散するというタイプの方は注意しましょう。つい食べすぎてしまい、いつも後悔してしまうタイプは腹八分目を意識する必要がありそうです。ゆっくり噛むことで時間をかけて食事をするように工夫するとよいでしょう。食事に時間をかけると腸で栄養が吸収されやすく、満腹感が得られやすくなります。
良く噛むことで、口を動かす刺激が脳を刺激します。ストレスを抑えてくれるセロトニンというホルモン物質の分泌を促進させ、体を休めることに繋がるので多感な時期はぜひよく噛むこは意識しましょう。
さらに当然のように言われることですが、揚げ物・糖分を控えること。おいしいのでつい夜にたくさん食べて翌日胃もたれがしてしまったという経験はありませんか。同時に注意しておきたいのは必要以上に糖分を摂り過ぎてしまうことです。糖分は必要ではありますが、摂り過ぎは肥満など生活習慣病につながるリスクを高めてしまう傾向にあるので意識して減らしたいものです。
特に注意したいのが、制限なく体に取り込まれてしまう「中性脂肪」をいかに減らしていくか?ということ。次は具体的に、どういった栄養素を日々取っていくべきかについてまとめていきます。
中性脂肪を下げるために!脂肪値を抑える食事とは?
ストレスによりもたらされる食生活の変化で、中性脂肪を溜めこんで太ってしまったという声は多いです。今まで大丈夫でも、環境の変化を機に体格が中年っぽくなってしまうことがあります。
中性脂肪が高いとき、適正な値に下げるためには、普段の食生活を見直してみることからはじめてみましょう。
中性脂肪を下げてくれる食事はどのようなものなのでしょうか。
まず、食物繊維を多く含む食べ物です。食物繊維が食事で摂取する脂肪の吸収を抑え、食後の血中中性脂肪値の上昇を抑える働きがあります。
例えばお米なら白米に玄米を入れておくとそれだけで毎日の食事で食物繊維をとることができます。食物繊維は消化したときに腸でコレステロールなどの排出を促進してくれるといわれています。
次に大豆などの豆類です。肝臓で糖質を分解して脂肪が増えるのを抑制してくれます。さらに、油分がない食事だと物足りないと感じる方は、特定保健用食品に指定されているような油を料理に使いましょう。
中性脂肪を下げてくれる可能性が高い食材はいわし、サバなどに代表される青魚です。EPAやDHAなどの言葉を耳にすると思いますが、これらの成分は青魚に多く含まれており、肝臓で脂肪を増やすことを抑えてくれる働きをしてくれるので、中性脂肪を下げてくれることが期待できます。文献:消費者庁DHA・EPAの機能性表示
健康診断でも、高血圧、肥満、中性脂肪やコレステロール値が高いと指摘されることがあります。これらの食材を継続して摂ることにより、将来自分で作り出してしまう病気を予防していくことができるのです。
脂肪値を下げるならDHA・EPAが効果的!どんな成分なの?
中性脂肪値が高まってしまうと、さまざまな病気にかかりやすくなってしまいます。
そのため、中性脂肪が高い方は食生活の見直しで、ある程度数値を下げることが可能になりますので生活習慣に適切な食事を取り入れてみることが大切です。
その中でも特に重要なのが中性脂肪を下げるDHA・EPAという魚の栄養素です。
DHAはドコサヘキサエン酸と呼ばれており、記憶力を高め、アルツハイマーを予防する作用が期待できる成分。EPAは肥満を防止したり、生活習慣病の原因になる中性脂肪を下げてくれることが期待できます。
1日に必要なDHA・EPAは合計1,000mg~1,500mgとされ、厚生労働省も1日1000㎎以上摂ることを推奨しています。
決して多くの量が必要ということではありませんが、残念なことに自分の体からつくり出せる成分ではないのです。そのため、食事から摂取して補うことが有効とされています。この必要量を補うためには、青魚などを週に3回程度食べるのが理想的であると考えられます。
魚は積極的に食べられない人はDHAサプリを摂り入れてみよう
DHA・EPAという成分は、自分の体でつくることができない栄養素です。
単身赴任などで自炊しながら仕事をしている方にとって、青魚を自分で調理して週に3回食べるということは思った以上に大変だと考えられます。調理が苦手な人はサバやイワシの缶詰などもありますので、上手に工夫しながら摂取するようにしたいものです。関連:魚の缶詰に含まれるDHA・EPAの量はどれくらい?
しかし、DHAを取り入れたくても魚自体が苦手な方もいるでしょう。そんな方はDHAサプリによって摂取し、足りない栄養素を補っていきましょう。近年は多くのメーカーで販売されていますので、身近に感じている方も少なくないでしょう。
サプリであれば、料理をする時間がなく、食事に青魚を取り入れることが難しい、出張などで忙しい場合でも手軽に補給できるので便利です。どうしても外食に偏りがちな方にとっても有難い存在になるでしょう。
記事のまとめ:ストレスによる暴飲暴食や不規則な食事は病気の元
不摂生な食生活 転勤や転職で環境がかわると、最初は仕事を覚えなければならないプレッシャーがあるでしょう。特に40代の方にとっては責任のある仕事を任されるというケースも多い傾向にありますから、ただ仕事を覚えるだけでなく、仕事内容全般をみなければならないためにストレスを抱えてしまうことも少なくないと考えられます。そのため、遅くまで仕事をした後に、ストレスを発散できる時間が少ないためお酒が好きな人はつい夜遅くなってからお酒が進んでしまうという生活習慣になることもあるでしょう。
お酒を飲まない方でも、いままでよりも遅い時間に夕食をとることが多くなることが予想されます。単身赴任の場合にはどうしても外食に頼ったり、コンビニの利用が多くなったりしがちです。さらに、遅い時間に夕食を食べてしまうと、次の日の朝に食欲が出ないなどの理由で朝食を食べなくなるなど、体にはよい影響は与えません。このような不摂生な食生活を続けていくことで、中性脂肪が増加したり、高血圧になったり、生活習慣病のリスクが高まる40代の方は注意しておいたほうがよいでしょう。
4月には、転勤などがつきものの季節ですが、職場や生活環境がかわることで体調を崩してしまいがちです。特に40代にさしかかったころから、生活習慣病のリスクが高まるといわれています。環境の変化で食生活の乱れやストレスを抱え込まないように気をつけたいものです。
中性脂肪が気になる中高年世代の方は、DHAなどは食事ではなかなか補うことが難しい栄養素です。サプリなども取り入れて健康を維持し、生活習慣病の予防に役立ててみてはいかがでしょうか。