サプリに関してこだわっている人ほど海外製を評価する人が多くいます。サプリ先進国であるアメリカ製などは、成分の量や濃さが日本製とは比べて多いため、「効果を実感するならば海外サプリに限る」という意見もあるくらい。
サプリメントは日本でも健康意識の高まりで一般的になってきていますが、やはり海外の市場の大きさに比べるとまだまだ日常的に飲んでいる人は多くありません。DHAサプリに関しても同じで、アメリカやヨーロッパ圏でも必須栄養素として人気があり、大手のメーカーはラインナップに加えています。
ここで気になるのは、海外のDHAサプリと国産DHAサプリではどっちが優れているのか?というテーマ。
国内外のDHAサプリに関してそれぞれの特徴やメリットデメリットを比較してみて、日本人が健康のために飲むならばどっちがベストなのかを検証してみたいと思います。
目次
海外サプリと国産サプリの特徴と違いの傾向
当サイトにおいては、国内のDHAサプリ(DHA、EPA、オメガ3、クリルオイル配合サプリ)を集めて検証をしていますが、同時に海外から輸入できるサプリに関しても知名度の高いものを中心として取り寄せてみています。
現状、加工・製造が海外で行われており、輸入により日本に入ってきているサプリで知名度の高い3種を比較素材として取り上げました。
海外のサプリは本当に成分量で優れているのか?
まず海外製のサプリの傾向として挙がるのが、DHAサプリ1粒辺りの大きさと配合魚油の量の違いです。
日本製のように飲みやすさ重視ということではなく、とにかくデカいのが特徴的。1粒で効率よく栄養素を補給できるような作りになっています。
しかし、海外製だから成分も強力!というイメージとは少し異なる実態も見えてきました。
1粒重量 | DHA量 | EPA量 | 100㎎換算 端数四捨五入 |
|
NOW | 1000㎎ | 250㎎ | 500㎎ | 25mg/50mg |
マイプロテイン | 1000㎎ | 120㎎ | 180㎎ | 12mg/18mg |
ネイチャーメイド | 1610㎎ | 108㎎ | 162㎎ | 7mg/10mg |
サントリー | 400㎎ | 75㎎ | 25㎎ | 19mg/6mg |
大正DHA | 436㎎ | 80㎎ | 20㎎ | 18mg/5mg |
データとしてみて分かることは、デカいからと言って必ずしもDHA・EPAの配合量が多いというわけではないことも注意。
アメリカ製NOW社のサプリはさすがという大容量ですが、マイプロテイン社、ネイチャーメイド社のサプリは1粒の油量に対するDHA・EPAの配合量が少なくなっています。
国産の大手メーカー品と比べてみるとEPAの配合量が少ない傾向にあるのですが、商品によって性質が異なるのでここでは詳細省きます。100㎎単位で換算すると、必ずしも配合成分量で国産DHAサプリは劣るものではないことも分かります。
海外製はフィッシュオイルのみの配合商品が多い
国産のサプリの特徴としては、複数の栄養素を配合したものが多く販売されています。もちろんDHA・EPAだけを配合したサプリもありますが、何かしらの付加価値をつけることで目的に合わせたサプリ選びがしやすい商品づくりになっています。
海外製のDHAサプリでは、あくまでもDHA・EPA単一の栄養サプリになっているものが多いです。さすがに全製品をチェックできていませんが、国内に入ってきているもので知名度の高いものはフィッシュオイルのみという商品が圧倒的。
特徴 | 付加配合成分 | |
NOWオメガ3 | フィッシュオイルのみ | |
マイプロテイン | フィッシュオイルのみ | |
ネイチャーメイド | フィッシュオイルのみ | |
サントリー | フィッシュオイル+ | DPA、セサミン、オリザプラス |
大正DHA | フィッシュオイルのみ | |
きなりDHA | フィッシュオイル+ | クリルオイル、ナットウキナーゼ、ビタミン |
これはサプリメントそのものに対する考え方の違いもあるかもしれません
そもそもアメリカでは複数のサプリを飲んで栄養バランスを高めています。サプリケースに何種類ものサプリを入れ、足りていない栄養素を補いながら自身の健康バランスを高めようというセルフメディケーションの考え方が根付いているわけです。
一方、日本ではまだまだサプリをいくつも飲む人はまれであり、しかもそれぞれの栄養素を考えて飲んでいるという人はさらに少数派です。このため複数の栄養を一度に摂れるサプリに価値を感じる人が多く、メーカーも消費者動向をくみ取っている節が見受けられます。
コストは海外製に軍配が上がるが送料なども考慮する
いざDHAサプリを飲もうと思うときに考慮に入れるのは「コスト」です。毎日飲み続ける健康食品は、十分な成分を摂りつつ1日当たりの価格が安いものがベストであることに間違いはありません。
海外製のDHAサプリと国産サプリの公式販売価格を比較してみると、こちらはもう完全に海外製サプリのほうがコスパはいいです。
1ボトル価格 | 容量 | 1日コスト | |
NOW | 約¥2,000円 | 90粒 | 1粒/約22円 |
マイプロテイン | 約¥840円 | 90粒 | 3粒/約28円 |
ネイチャーメイド | ¥1,574円 | 31粒 | 1粒/約52円 |
サントリー | ¥5,500円 | 120粒 | 4粒/約183円 |
大正DHA | ¥3,600円 | 150粒 | 5粒/約120円 |
大量生産ならではの低価格であると思いますが、1か月辺りの価格が¥1,000円切るものが多く、大手国産メーカー品と比べてしまうと倍近い価格差が出てきてしまいます。
ただ海外製はまだ日本でも代理店が少なく、輸入代行という形で海外からの発送になるものがあります。送料が2,000円以上かかるものもある上に、輸送時のトラブルもゼロではありません。
まとめ買いをしようと思っても、DHA・EPAはそもそも劣化しやすい素材なので大量にストックというのはおすすめできないものです。
価格の面では商品単体で見ると海外製DHAサプリが安いのですが、輸送量や安定した商品確保を考えた場合には国産DHAサプリとコストそのものは変わらなくなってきてしまうということになります。
DHAサプリは基本を押さえつつ栄養価の高いものをベースに選ぶ
結局DHAサプリを飲むならどっちがいいの?ということで比較をしてきました。そもそもこのテーマの背景には、サプリと言えばサプリ大国アメリカ製のほうが優秀ではないか?という意見の存在がありました。
サプリとして重要な、成分、品質、コストの面で比較をしましたが、国産のDHAサプリだからと言って成分も品質も大きく劣るものではないということが分かってきました。
コスト面では確かに表面上安く見えるのですが、送料を考慮に入れた場合にはそこまで大きく変わらないものになります。輸送量を気にせずアメリカ製のサプリが手に入れば確かに魅力的ではありますが、現状あえて手を出す理由もないのかなというのが筆者の見解です。
DHA・EPAサプリに関しては必ずしもたくさん摂ればいいものではなく、DHA・EPAを含めたオメガ3系の必須脂肪酸を毎日不足なく取り続けることが大切。あえて海外製に手を出すというよりも、国産のサプリを飲み続けることが一番安心ではないかと考えます。
栄養摂取の基本を押さえたうえで、DHA・EPA以外の栄養素が多く含まれているサプリを検討したり、中性脂肪などが気になる場合はEPAの配合量が多いものを選ぶなど目的に合わせて飲んでいくようにしてください。