日本の7月は概して蒸し暑く、身体もバテてしまいがちです。汗をかくことで水分不足になり、血液もドロドロになってしまいます。そんなときにこそ必要なのがDHA。血液サラサラ効果のあるDHAを多く含む旬の魚を食べて、夏の気だるさを吹き飛ばしましょう。
7月に旬を迎えるDHA・EPAが豊富な魚と、飽きずに食べるための料理レシピについて紹介します。
目次
7月の旬と言えばこの魚!DHAの含有量はどのくらい?
穴子(アナゴ)といえばうなぎとともに、夏の代表的なスタミナ食です。ビタミンAを豊富に含んでいて、100グラム食べれば、成人男性の1日に必要な摂取量をまかなうことができるといわれています。また、うなぎと比べてカロリーも低く健康的です。
穴子に含まれるDHAは100グラムあたり600から700ミリグラム含んでいます。
シーバスとも呼ばれる鱸(スズキ)は、夏場の釣りには欠かせない獲物です。透明感のある白身は淡泊な味わいで、刺身や塩焼きにしてもおいしくいただけるでしょう。スズキの洗いは、夏の風物詩としても有名です。
スズキの白身100グラムあたりのDHA含有量は約400ミリグラムです。ほかにビタミンB群やミネラル類などの栄養素を豊富に含んでいます。
カンパチは、眉間に八の字の模様があることから間八と呼ばれています。高級魚として珍重される天然ものは、身が引き締まっていて味わいも格別です。照り焼きや刺身、寿司にしてもよいでしょう。食味だけでなく栄養価の高い青魚でもあり、むくみや高血圧によいとされるカリウムや、ビタミン、ミネラルを豊富に含んでいます。
青魚に属するカンパチのDHA含有量は、100グラムあたり700ミリグラム以上。特に旬の夏は脂も乗り、様々な料理に取り入れたい魚です。
7月の旬魚の食べ方と定番料理のレシピ
ふっくらで柔らかい食感が良い!煮アナゴ
アナゴをおいしくいただくには、ふっくらとした食感を味わえる煮アナゴにしましょう。魚屋さんで開いたものが手に入るので、売られていたらぜひ自宅で調理してみましょう。
材料は開いてあるアナゴが数尾、水500cc、醤油大さじ3、酒50cc、みりん大さじ1、砂糖大さじ3、塩少々となります。
最初にアナゴの下処理をします。大きな鍋がない場合は、アナゴを半分に切ります。熱湯をアナゴの皮目にかけて、ぬめりを取りましょう
その後、ボウルなどにアナゴを移し流水でさっと洗い流します。まな板に皮目を上にしてアナゴを置き、熱湯で白くなったぬめりを包丁の背やスプーンなどを使ってこそげ落とします。
ぬめりを取ったあとにもう一度流水でさっと洗い、キッチンペーパーなどで水分を十分に拭き取ります。鍋に水、醤油、酒、みりん、砂糖、塩を入れて、火にかけましょう。
煮汁が煮立ったならば、皮目を下にしてアナゴを入れます。アルミホイルで落としぶたをして、20分くらい煮ましょう。時間が経ったら落としぶたをはずし、味見をします。薄いようなら醤油や砂糖を加えて味を調整し、5分ほど煮詰めてから取り出します。
残った煮汁を煮詰めて、とろとろにしましょう。器に盛ったアナゴの上に煮汁をかければ完成です。
下処理がやや面倒ではありますが、それを忘れさせる独特の甘みと口の中でとろける感覚が忘れられなくなります。
食べ応え抜群!スズキのムニエル
スズキは刺身や塩焼きもいいですが、洋風にムニエルにしてもおいしくいただけます。ムニエルとは、魚に小麦粉をつけ、バターで炒めたものです。舌平目のムニエルが有名ですが、スズキのムニエルも負けてはいません。
材料は、スズキの切り身が2切れ、小麦粉、塩、コショウが少々、バター大さじ2、レモン2切れです。
作り方は簡単で、30分もかからずにできてしまいます。まず切り身に塩、コショウをして5分ほどおきます。それから切り身に小麦粉をつけましょう。
熱したフライパンにバターを入れて溶かします。小麦粉をつけた切り身の皮目を下にして、フライパンの上にのせます。中火でじっくりと焼きましょう。
まわりが白くなってきたら、切り身を裏返します。1〜2分焼いてからお皿に取ります。好みでレモンを振りかければ完成です。
手軽にできる!カンパチのカルパッチョ
歯ごたえがよく脂に甘みのあるカンパチは、刺身やカルパッチョにするとその上品な味わいを十分に楽しむことができるでしょう。今回はイタリア風にカンパチのカルパッチョのレシピを紹介します。
材料は、刺身用のカンパチがひとさく、バージンオリーブオイル、塩、黒コショウ、レモン、ベビーリーフやミニトマト、玉ねぎなどの付け合わせの野菜です。付け合わせの野菜は好みのものを選びましょう。
カンパチは塩をふって5分ほどおきます。カンパチを盛り付ける器は、冷蔵庫に入れて冷やしておきましょう。塩をかけることで浮いてきたカンパチの水気をキッチンペーパーなどで拭き取ります。
水気を切ったカンパチのさくを食べやすい大きさに切り分け、冷やしておいた器に盛りつけましょう。塩と黒コショウ、バージンオリーブオイルで味付けをして、レモン汁を振りかけます。
つぎにミニトマトを半分に切ってボウルに入れ、ベビーリーフや玉ねぎなどと合わせ、塩、黒コショウ、バージンオリーブオイルを加えて混ぜ合わせます。カンパチを並べた器に味付けをした野菜を盛りつければ、カンパチのカルパッチョの完成です。
お刺身も工夫して味付けを変えて楽しむ
カンパチはお刺身として売られていることが多い魚です。お刺身が余ったときは、ゴマと醤油に身を漬け込んで「漬け丼」を作ると翌日に持ち越せるし美味しさが持続します。
DHA・EPAを豊富に含むカンパチは養殖物がお手頃に手に入ります。養殖であっても栄養素そのものに違いはありません。青魚を食べてドロドロした季節を乗り切りましょう。
まとめ
DHAは、血液をサラサラにして動脈硬化や高血圧などの成人病を防ぐだけではなく、脳の活動を活発にしたり、視力を良くしたりする働きもあるといわれています。そんなDHAを豊富に含む旬の魚を食べて、心身ともに活性化し、蒸し暑い7月を乗り切りましょう。