高齢者の方でDHAとEPAを摂取されている人も多いですが、どっちの方をたくさん摂った方が体には良いのでしょうか。
DHAとEPAの働きと効果の違いから、高齢者に向いている方がどちらか考えてみたいと思います。
高齢者におすすめなのはDHAとEPAのどちらか
DHAとEPAは、どちらも健康に良い効果を与える魚の栄養成分として人気が高いです。特に高齢者の方にはサプリで飲んでいる人も多く、利用目的を聞くと健康はもちろんですが認知症予防に飲んでいるという人も多いです。
認知症は、加齢により動脈硬化が進行して脳の中の血流が悪くなることによって脳の血管が切れたり、一部の細胞が死滅して起こることがあります。アルツハイマーも原因はまだわかっていませんが、脳の萎縮によって引き起こされるのです。このような脳の血管障害が元で痴呆症になってしまう人も年々増加しているのです。
脳の血管障害を防ぐには、DHAとEPAが無関係ではないとして近年研究が盛んです。最近分かってきているのが、DHAは脳の中まで入っていって脳の細胞膜を修復に必要な栄養素であることです。
DHAは老人性痴ほう症の予防に効果的だという研究もたくさんあります。アルツハイマーや認知症の患者さんに、DHAを投与したところ7割の人に記憶障害等の改善が見られたという研究結果も出ています。
一方でEPAは脳の中に入ることはできませんが、血中コレステロール値を減らし、血液や血管の健康維持に欠かせないです。EPAを含むサプリメントは特定機能性食品にも指定される他、EPAは血液の循環の薬としても使われるほど効果の高い成分。脳の中の血流が良くなることが脳の活性化につながるので、EPAも軽視してはいけないのです。
認知症だけに限るとDHAが良いようですが、EPAも血液サラサラの働きが大きく、高齢の人にとってどちらが不足してもいけない栄養素なのです。
魚からDHAを取る場合、結局EPAも一緒に摂ることになるので意識する必要はありません。できるだけ、お肉より魚を食べるようにすることが認知症予防や健康の為になると思って行動すればいいのです。
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DHAの働きとEPAの働きで優先度を決めてみる
高齢者の健康の為に必要だとされるDHAとEPAですが、どんな働きをするのか知らない人がほとんどです。
DHAは、老人性痴呆症の予防を始め、脳の発達促進、生活習慣病の予防、アレルギーの予防、精神安定や視力改善の効果があります。コレステロール値を下げる効果も高いと言われています。
EPAは、血流改善効果、生活習慣病の予防、ダイエット効果、美肌効果、アトピー性皮膚炎の改善に効果があります。中性脂肪の低下にも効果的です。
このように、同じ部分もありますが、ちょっと違う働きがあるのがDHAとEPAなんです。
この中で例えば、認知症も気になるけど体重も気になるという高齢者ならEPAがいいかもしれません。夜眠れないとか、イライラすることがあるとか認知症かもしれないと思われるならDHAがおすすめです。まずは、今自分がどのような状況でどんな風に改善したいかという事をきちんと認識してからDHAかEPAを摂取するようにすると良いです。
DHAとEPAは刺身などの生魚にたくさん含有されていますが、缶詰などでも摂取できます。結局、刺身や缶詰を食べるとDHAとEPAは一緒に摂取できます。サプリメントもDHAとEPAが一緒に入っているものがほとんどです。どちらも一緒に撮ることがそれぞれの欠点を補い相乗効果も生まれますので、どちらかに偏ることなくバランスよく取り入れていきたいものです。