DHA・EPAサプリは健康の維持や増進を目的に口から摂取する食品です。一般に健康食品というくくりで認知されています。
健康食品は国の制度に基づき3つの分類がなされており、自身の健康のためにこれらの食品を購入して摂取するときは覚えておくべきことです。
- 特定保健用食品(トクホ)
- 栄養機能食品・機能性表示食品
- その他健康食品
出典:消費者庁発行「健康食品5つの問題」pdfになっていますので、ぜひ一度ご一読されてみてください。
その他健康食品は機能性などを表示することができないものとなっています。
保健機能食品について知っておくべきこと
機能性を表示できる、「特定保健用食品(トクホ)」、「栄養機能食品」、「機能性表示食品」は保健機能食品とされています。
特定保健用食品 | 栄養機能食品 | 機能性表示食品 | |
概要 | 保健機能の表示ができる | 栄養成分の機能表示ができる | 企業の責任で、保健機能表示ができる |
判別 | トクホ認定消費者庁の許可マーク | – | – |
認証方式 | 国による個別の許可が必要 | 届け出が不要。国が策定した成分及び、基準量を満たしているもの | 事前届け出制で、販売前に国に届け出る |
情報公開 | トクホが許可された商品が消費者庁のサイトで公開される。 | 無 | 届け出情報が消費者庁のサイトで公開。 |
対象成分 | 体の中での作用が明らかになっている成分 | ビタミン13種、ミネラル6種、脂肪酸1種 | 左の栄養成分を除き、作用が明らかになっている成分 |
表示可能な機能 | 健康の維持、増進に役立つ、または適する旨を表示。
疾病リスクの低減に資する旨を含む |
栄養成分の機能表示。
※成分ごとに国が決めた定型文を掲載できるのみ |
健康の維持、増進に役立つ・適する旨
疾病リスクの低減に係る旨は除かれる |
表示例 | 本商品は、〇〇の作用がある関与成分●●を含んでいるため、▲▲が気になる方に適した食品です。など | 栄養機能表示:n-3系脂肪酸は、皮膚の健康維持を助ける栄養素です。など | 〇〇という機能・作用があることが報告されています
実例:DHA・EPAには血中中性脂肪を下げる作用があることが報告されています |
安全性 | 消費者委員会及び食品安全委員会において個別に審査される | 含有量の基準を国が策定 | 十分な食経験、試験による安全性の確認。機能性関与成分と医薬品の相互作用の確認。摂取量を踏まえた製品企画の設定。最終製品の分析。これらの情報の開示。※すべて企業側の負担 |
商品例:2019年2月時点 | サプリメントでは現在トクホ認定はなし。
マルハニチロ(DHA入りサーラハム)ソーセージなど(外部リンク) |
マイケア(さかな暮らし) |
これらの表を見てもらうとわかるように、保健機能食品とひとまとめに言えども仕組みや商品に対する信頼は異なっているのです。これらの表示がない商品は、パッケージなどで機能を謳うことができないため、過大な広告が使用されていないかなどをチェックする必要があります。
大事なのは、これらは共通して国が関与しているということ。トクホを除き、個別に審査をされているものではありませんが、申請において国が認める成分量の制限や、安全性のデータの報告が義務付けられているのです。
健康食品を利用する際には、保健機能食品として国や事業者による安全性と作用の裏付けが検証されている商品を選ぶことが目安の一つといえます。
トクホや機能性表示を誤認しないように一人一人が注意すべき
厚生労働省は46通知(無承認無許可医薬品の指導取締りについて)に基づき、健康食品に含まれる成分及び、それらの成分があたかも医薬品のような効果・効能を期待させるような販売がされていることに強い懸念を示しています。
事実私たちもインターネットや新聞、雑誌などの広告を見ると、病状が回復できるような謳い文句の広告をいまだに目にする現状があります。本来医薬品及び適切な医療で治療するべき体の不調を誤った判断で怠ってしまうことは非常に危険なことです。
魅力的な広告は時に判断を誤らせます。過剰な謳い文句の広告を目にしたときは一歩引いて情報を集めましょう。
食生活の乱れや偏食による栄養の偏りは現代人の一つの課題であり、健康の増進のためにセルフコントロールを目的として健康食品を摂取していくことは大事なことです。しかし、これらの健康食品を医薬品と混同しないようにし、過剰な期待をもって商品を購入することがないように注意をしていってください。